[イベントレポート] 滋賀県 災害時、外国人を守る3つのアイデア

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Katz です。

2016/3/5 大津市にある滋賀県危機管理センターにて滋賀県都大津市主催のイベント、「平成27年度災害時外国人サポーター養成講座 防災☓ IT 体験 & 共有シンポジウム:災害時、外国人を守る3つのアイデア」というイベントに参加してきました。

外国人旅行者が急増している昨今、我々も、最近のお仕事では、ほぼ多言語でサイトを作ることが多くなってきました。私自身が、アメリカに10年近く滞在していた経験があり、外国人として他の国に旅行したり住んだりすることは常に言葉や文化の壁にぶち当たります。

そんな課題を防災というテーマに絞って語るというイベント・シンポジウムが滋賀県で開催されたので参加してきました。

滋賀県、滋賀県国際協会、大津市さんが主催し、コワーキングオフィスや、Code for Shiga も共催し、参加者も滋賀県内の市町村防災関係者が勢揃いというセミナーでした。

プログラムは、大津市の課題を大津市危機・防災対策課 課長の酒井素直さんが紹介し身近にはどのような災害が予想されるのかを説明。

そして、去年鬼怒川が氾濫した際、周辺に住んでいた在日外国人がどのように情報不足で混乱したかの課題と対応について、NPO法人茨城NPOセンター・コモンズ 代表理事の横田能洋さんがご自身の貴重な体験をお話いただきました。

鬼怒川の氾濫で課題だと思ったのが、ゆっくり広がった浸水被害をどのように在日外国人や観光客にも伝えないといけないかということです。当時、テレビ局は決壊した堤防の救出劇を大々的に取り上げ、私自身もその記憶が鮮明にあるのですが、実は、それよりも、ゆっくりと水が下流部に浸水し、自分の地域は大丈夫だと思った10キロ以上下流の地域が半日後に浸水して家から出られなくなったというケースでした。

日本人でさえ、浸水がゆっくりと深刻にひろがっていることを察知できなかったぐらいですから、それをどう外国人に対して伝えていかないといけないか、課題を感じました。

課題の提示の後は、実際に IT と在日外国人と、防災をどう結びつけていけるかを発表。

  • 災害前にどう避難誘導できる準備をするか。
  • 災害時にどう伝えるか。
  • 災害後に多言語でどう流すか。

という3つのテーマで、発表がありました。

まずは、災害前に、避難誘導をどう行っていくか。同時開催で大津市のオープンデータを使ったハッカソンが開催され、大津市の土砂崩れハザードマップや近くの避難場所と地図データと結合して検索しやすくしたり、Google の文字認識 (OCR) 技術を使って、避難所に掲示される紙のお知らせを撮影して、OCRで自動認識して Google Translate で多言語に翻訳するといったアプリ開発の発表がありました。

スマホと既存の企業が提供しているサービスの API を使い、実際の災害にも役に立てるようなアイデアが豊富で、ひらめきとちょっとの工夫で、身近のデバイスを使って沢山の人に役に立つようなアイデアが出すことがで効率よい災害アプリの開発につなぐことができると思います。

その他にも、NTTドコモの災害や有事の際に配信されるエリアメールの多言語化についての発表。

ドコモやソフトバンク、AUが提供する災害通知メールは、日本国内で携帯番号を契約しているユーザーのみですが、在日外国人向けには、アプリを使ってエリアの災害情報に加えて、大使館からの災害情報も発信できるシステムを開発しているゲートウェイ・アップ・ジャパンによる「おもてなしアプリと呼ばれるアプリ」の紹介もありました。

 

重要なのは地域に限定しない災害情報の発信を

このセミナーで、数分少々ですが、私が東日本大震災で経験した、情報発信の体験を共有しました。YokosoNews という英語で日本の観光や文化情報を発信するソーシャルサイトを運営しているのですが、2011 年震災発生時に、英語で情報発信を続け、100万人以上の視聴者に情報を届けることになりました。

その時に実感したのは、地域限定の情報だからといって、その地域だけに向けせ情報を発信せず、世界中に情報を発信すべきということです。

東日本大震災の直前、ニュージーランドのクライストチャーチ地震で、日本人短期留学生が崩れた建物に取り残された時、留学生は携帯の海外ローミングを使って日本の家族に助けを求めました。

東日本大震災の時、仙台に滞在していたアメリカ人の本国の親が、私の発信していた情報を元に本人に伝え、仙台の国際センターで避難希望者を東京に送り届けるバスの情報を入手し、無事、東京に避難することができました。現地にいると情報が混乱するので、遠隔地にいる人のほうが冷静に判断できます。

滋賀県で起こった災害を外国人に伝えるためには、滋賀県の中だけで完結するのではなく、外との連携も重要ではないでしょうかということを話しました。

 

当時の YokosoNews の災害活動の様子は、下記のブログにまとめています。

 

○ 2011/4/28 中東アルジャジーラに YokosoNews で生出演・途中報告3
http://ja.katzueno.com/2011/04/2184/

○ 2011/3/29【募集】英語での災害情報を発信 & 掲載メディア・途中報告2
http://ja.katzueno.com/2011/03/2176/

○ 2011/3/19 東北関東大震災を英語UST情報発信中・途中報告1
http://ja.katzueno.com/2011/03/2168/

○ 2011/1/18【募集】国際化の日本のため、外国人への防災知識を広めてみよう
http://ja.katzueno.com/2011/01/2041/

 

外国人観光客が増えている昨今、きちんとした防災&外国人の情報発信、重要です。

 

コンクリートファイルジャパンでは、企業、政府、自治体の多言語サイトやSNSマーケティングの実績がございます。今後も多言語と防災を1つのテーマとして続けていきたいですね。


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